木で家をつくる美学
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丈夫である
建築が台風にも地震にも積雪にも耐えなければならないと言うのは、実に大変なことです。最も大切なことはバランスの良い骨組みをつくると言うことでしょう。ただ単に大きな材を使うと言うのではなく、力の流れ方がスムーズで一部に無理な力がかからないように心掛けるべきです。理想としては「正方形に近い事」「上下の柱と耐力壁の一が一致している事」「隅部に耐力壁がある事」などが挙げられますが、これらは敷地条件や施主の要望・居住性・設備的条件などの要望と合わせて吟味して行く事が必要でしょう。



長持ちする
自然災害によって壊れてしまった場合を除けば、多くの場合建替えの理由は老朽化ではなく住まい方のニーズに合わないということだそうです。20〜30年経つと確かに生活スタイルは大きく変化しています。しかし、生活そのものの行為は100年、200年経っても、それ程変わっていないのではないでしょうか?「長持ちする」という事を考える場合、もちろん丈夫なものをつくると言う事も必要ですが、長く使い続けられる家をつくると言う事も考えなければなりません。「世代が変わっても不自由しないか」「増改築は可能か」という視点も大切ではないでしょうか?

見せる技術
建築の美しさは何よりもまず、構造の美しさでなければならないと思います。日本の伝統建築の多くは構造体がそのまま表しになっており、構造の組み方・考え方がそのまま意匠になっています。これは近代建築運動の基本理念にも通ずるものがあると思います。用と強が美によって統一されることが建築から受ける感動の根源的なものではないでしょうか。
日本の伝統は建築だけでなく工作物や民具、雑具に至まで、実用的でありながら美術品に匹敵する美しさを持っています。このすばらしい職人文化を伝承・発展させてゆきたいと思います。


風土に合う
気候が違えば当然建物の形も変えざるを得なくなります。また、地形や地盤の状況によっても影響を受ける場合があります。
しかし、風土性を考える場合こうした自然条件だけでなく、歴史的条件や地域文化的条件についても考えなければなりません。
現代はこうした自然的・歴史的な風土性を喪失した無国籍な住宅がどの地域にも氾濫していますが、街並を美しく保つ、あるいは美しいものに変えてゆくことも含めて、風土への配慮は重要だと思います。




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